若いということ
2008年 12月 14日
最初は合唱団。この日はソプラノ5、アルト6、テノール8、バス10という編成。第九などで大編成の合唱からすると、じつにこじんまりとして見えましたが、いざ歌いだしたら美しいことったら。一番人数が少ないソプラノが大健闘。若い子の声ってこんなに澄んでてきれいなんだ、とほれぼれしちゃいました。見た目は素朴な学生なのに、拍子を取りながら真剣に歌う姿にじーんときました。指導者の指示があるたびに、「ハイっ!」と返事をするのがとても清々しい。これはおじさん、おばさんたちも大いに見習うべきことと感じ入りました。
引き続いてはオーケストラ。「メサイア」は3部構成になっていて、弦楽器などは各部で入れ替えている様子。最初は第1部中盤のレスタティーボから。ここでのソロはソプラノではなくてボーイソプラノを採用。制服姿の16歳のイケメン青年が登場しました。変声期を過ぎたであろう青年なのにボーイソプラノとは驚異です。あいにく風邪気味で声のつやこそなかったものの、丹念に歌い上げていました。
オーケストラは小編成。上手にトロンボーンとホルン、下手にトランペットと打楽器を配置し、コンバスは上手中央寄り。本番ではチェンバロとオルガンの鍵盤を直角に配置して、一人の奏者が担当するそうですが、今日はピアノで。
オーケストラの実力は学生とは思えないほど立派なもの。この大学では毎年「メサイア」を演奏しているそうで、みな曲には慣れているという以上に精通している感じでした。指揮者曰くピリオド奏法を推奨した訳ではないのに、曲の流れで自発的にピリオドになっていたりするのだとか。真摯に大曲に取り組む姿に胸を打たれました。またとりわけ印象的だったのが、コンバスとチェロのトップ。正確な音程、表現力、統率力はプロ級。学生オケでこんなに奇麗な合奏は正直初めてでした。すごすぎる。。
本番は12月23日。聴きに行くのが今から楽しみです。