Fasnet -4-
2007年 02月 16日
謝肉祭期間中の金曜日から日曜日にかけて、各地方ではいろいろな呼び名と行事があります。ドイツの南西部の黒い森地方やスイスでは、謝肉祭の金曜日を "Rußiger Freitag" (煤の金曜日)と呼んでいます。この日の朝、Narren と呼ばれるお面をかぶった道化が、人々の顔に煤を塗ってまわります。
黒い森地方やスイスでは、この Narren が謝肉祭の主役です。
木彫りの大きなお面をかぶった人のことをいうのですが、お面は笑い顔のものもあれば怒ったような怖い顔のものとさまざまです。このお面はほとんどが古来から家々に伝来したもの。集落によってお面の形や衣装が異なりますが、一見日本のなまはげのような風貌です。衣装もお面と同様伝来のものがほとんどです。謝肉祭の期間は、日常生活でもこの衣装を着て平然と買い物にしていたり、お面こそかぶらないものの、顔にペインティングをした人が町に溢れています。驚いたことには、市電の運転手も、デパートの店員も、銀行の窓口のおじさんまが、至ってまじめに仕事しているのに、顔には派手なペインティングという光景にも出くわして、面食らってしまうこともあります。